インプラント矯正
インプラント矯正とは、矯正用のインプラント(正しくはアンカースクリューという)を使った矯正治療です。主な目的は、治療期間の短縮と難症例への対応です。矯正用インプラント(アンカースクリュー)を使用することで矯正治療の幅が大きく広がります。
人工歯根のインプラントとインプラント矯正の違い
- 「インプラント」という言葉をなんとなく聞いたことがある人
- 人工歯根として用いられるインプラントと混同している人
がいらっしゃいます。インプラント矯正について誤解がないように、人工歯根として使われるインプラントと比較して説明します。
人工歯根として使うインプラント | 矯正治療に使うインプラント | |
---|---|---|
対象者 | 歯が無い方 歯を失った方 入れ歯を入れている方 ブリッジをしている方 |
矯正治療をする方 |
目的 | 歯根の代用 | 矯正治療の治療期間短縮 難症例の克服 |
写真 | ||
大きさ | 15-20㎜ | 5-10㎜ |
使い方 | 顎の骨に埋め込む | 矯正治療の一定期間中、歯茎に埋め込み固定源として使用 |
人工歯根として使うインプラント | |
---|---|
対象者 | 歯が無い方 歯を失った方 入れ歯を入れている方 ブリッジをしている方 |
目的 | 歯根の代用 |
写真 | |
大きさ | 15-20㎜ |
使い方 | 顎の骨に埋め込む |
矯正治療に使うインプラント | |
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対象者 | 矯正治療をする方 |
目的 | 矯正治療の治療期間短縮 難症例の克服 |
写真 | |
大きさ | 5-10㎜ |
使い方 | 矯正治療の一定期間中、歯茎に埋め込み固定源として使用 |
インプラント矯正のメリット
期間を短くしたいケース
アンカースクリューを使ったインプラント矯正は、スピード矯正と呼ばれることもあります。アンカースクリューを固定源に力をより効果的に伝えて歯を動かすことが可能になります。結果、治療期間の短縮につながります。
抜歯をしたくないケース
矯正治療を行う上で、抜歯を必要とする人と抜歯が必要でない人がいます。抜歯が必要な方で、どうしても健康な歯は抜きたくないと思う方がいます。
通常の矯正治療では抜歯が必要な方でも、アンカースクリューを使うことで抜歯をせずに矯正治療ができるようになります。(できない場合もあります。)
手術を回避したいケース
矯正治療を行う上で、外科手術が必要な方がいます。しかし、中には、外科手術は、怖い、時間がかかる等の理由で矯正治療を諦めてしまうこともあります。手術を必要とする難症例の方でもアンカースクリューを使うことで、手術を回避して矯正治療が可能になることがあります。
インプラント矯正の費用
インプラント矯正は治療方法ではなく、治療のオプションです。
つまり、唇側矯正(ラビアル矯正)や舌側矯正(リンガル矯正)の治療費に追加費用を支払って受ける治療です。
インプラント矯正を希望の場合、追加費用として以下のような料金体系があります。
内容 | 費用 |
---|---|
アンカースクリュー1本あたり | 1~3万円 |
インプラント矯正パッケージ(何本でも) | 3~5万円 |
※ 医療機関によって異なります。